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本日の独り言

その他 2022.01.20

2ミリメートル

トルコのテレビ番組からの映像。
なにやら神聖な儀式のような、いでたちとBGM。
木片を拾う男。
少し見進めると、だいたい何をしたいのか見当が付くが、美しい映像と音楽のために最後まで付き合ってみようと思った。
が、しかし、この木片をバランスをとりながら組み上げていく造形のなんと面白いこと!
客席で口をポカンと開けて見ている女性ほどはドキドキしないのは、すでに出来上がっている映像を見ているからか。
このパフォーマンスは想像するより難しそうだ。
見ていて組み上げていく工程よりも印象深く残っているのは、男が最後に小さな木片をどかした瞬間に、バシャっと総崩れしてしまうところだ。
巨大なオールのような木片は、ほんの軽いだろうそれの消滅によるアンバランスをほんの一瞬も吸収してくれはしなかった。
この地球上では、食物連鎖のひずみや異常気象でさえ、なんとかバランスを取り戻そうとする大きな包容力を感じ、また期待もするのだけど、それは、限界点が実はよく分かっていない人類の過信と甘えと言えないだろうか。

記事の題の“2ミリメートル”は地球の直系が1メートルだとした場合の大気の層の厚さ。