岡山県真庭市にある十字屋迎賓館には、素敵なベヒシュタインピアノがあります。私は、その迎賓館でこれまでに3 枚のCD をレコーディングしました。その全てのCD は、古南さんに調律をお願いしています。
古南さんは、調律はもちろんの事、パーカッショニストとしてライヴ活動もするし、(ご自宅には珍しい楽器をたくさんお持ちとか!)知識が豊富で、話し出すと止まらないし、色んなコンサートのチラシをいつも持っていて情報を下さるし、ピアノ愛もすごくて、私が「迎賓館のピアノがちょっとご機嫌斜め~」と連絡すると、飛んで来られて、その対応の早さと適切な処置はいつも見事。そしてもう一つ、古南さんの素敵な所は、人との縁を繋いでいくところです。十字屋さんとの出会いも古南さんが繋いでくださり、(私はそれまで、殆ど古南さんと接点がなかったにも関わらず、です!)私の人生は劇的に変化しました。古南さんはそうやって、古南さんに関わる色んな方々を、繋いでいかれるのです。それこそが、おそらく、今の時代には、とても必要なことのように思います。私は、その手腕をいつか、盗み取ろうと目論んでいます(笑)
古南さんの調律でピアノを弾くと、聴こえてくる音に、良い意味で古南さんの影が無いのです。私は、そこにこそ、只々〝ピアノの良さ〟を最大限に引き出そうとしている、古南さんの技術者としての心を感じます。そして、そのことは、やはり、ピアノという楽器を通して、ピアニストと聴衆の皆様を繋げているのですね! (^-^)
ー 2021夏 ー